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山口蓬春記念館 平成29年度 初冬収蔵品展
めでたきは蓬春邸
―縁起物・吉祥文の魅力―
2017年12月2日(土)~2018年2月4日(日)

この展覧会は終了しました。

「めでたきは光琳の絵。」

そういう古人の言葉を知っていた蓬春は、大好きな尾形光琳の《飛鴨図》を毎年新春の床の間に飾ってはその美を楽しんでいたといいます。新たな年を迎える本展では、幸福への願いを込めた「めでたさ」をテーマに展覧会を開催します。

さまざまな美術品のなかでもとりわけ人気が高く、親しまれてきたのは吉祥きっしょうもんといえるでしょう。「吉祥」とはめでたい、よいことの兆しと意味されている通り、その表し方は、国や地方によって多様ですが、日本では工芸全般に大きな影響を受けた中国の吉祥文と関係のあるものが多くあります。また画題としても好まれ、縁起のよい動植物を描いたほか、語呂や発音が吉祥語と通じることなどから験担ぎをしました。そこには、長寿、繁栄、成功などを願い、それぞれに託した人々の、今も昔も変わらぬありまのままの姿を垣間見ることができます。

本展では、蓬春作品を吉祥的な視点で眺めることで身近にありながらも意外な「めでたさ」を再発見していただくとともに、蓬春が愛蔵した日本・中国・朝鮮の絵画や陶磁器などを通して吉祥文に込められた意味を紹介します。

主な展示作品

○めでたきは「光琳の絵」
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尾形光琳
《飛鴨図》
江戸時代(18世紀)
尾形光琳《飛鴨図》江戸時代(18世紀)
○長寿の象徴「菊」
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伝雪舟等楊
《円窓 白菊芙蓉図》
井上侯爵家伝来
室町時代(15世紀)
伝雪舟等楊《円窓 白菊芙蓉図》 井上侯爵家伝来 室町時代(15世紀)
○富貴花「牡丹」
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《古赤絵獅子唐草文平鉢》
中国・景徳鎮窯
明時代(16-17世紀)
《古赤絵獅子唐草文平鉢》 中国・景徳鎮窯 明時代(16-17世紀)
○厳しい冬に耐えて咲く「梅」
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山口蓬春
《雙花》
昭和12年(1937)
山口蓬春《雙花》昭和12年(1937)
○末広がり「扇面」
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山口蓬春
《扇面流し》
昭和5年(1930)
山口蓬春《扇面流し》昭和5年(1930)
○子孫繁栄「石榴」
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山口蓬春
《石榴》
制作年不詳
山口蓬春《石榴》制作年不詳

○蓬春邸の初夢?「一富士二鷹三茄子」

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富岡鉄斎
《富嶽図》
大正4年(1915)頃
富岡鉄斎《富嶽図》大正4年(1915)頃
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《加彩鷹匠俑》
中国・唐時代(7-8世紀)
《加彩鷹匠俑》中国・唐時代(7-8世紀)
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山口蓬春
《茄子》
昭和24年(1949)
山口蓬春《茄子》昭和24年(1949)
  ○平成30年の干支「戌」
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山口蓬春
《「狗子図」模写》
原本:日本民藝館蔵
山口蓬春《「狗子図」模写》原本:日本民藝館蔵