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山口蓬春記念館 2019年度 春季企画展
時代の証人 山口蓬春の描いた明治・大正・昭和
2019年4月13日(土)~6月9日(日) 

この展覧会は終了しました。

 山口蓬春は、東京美術学校日本画科を大正12年(1923)に卒業するまで、数多くの古典絵画を研究しやまと絵の基礎を築きました。その後、新興大和絵会での活躍により、近代化をめざした数多くのやまと絵の風景画を手がけていることはよく知られています。しかしその一方で古典絵画の研究成果が結実した歴史画制作の名手でもあったのです。
 こうした真摯な研究態度も手伝い、蓬春のもとには歴史画制作の依頼も舞い込むようになります。それらの作品には西洋画科時代に培った確乎たるデッサン力を基に、綿密な現地視察、自らが甲冑や装束を着用してモデルとなり歴史人物画の制作など、時代の証人・蓬春ならではの緻密な時代考証の技術が寸分の狂いもなく集約されています。
 本展では蓬春が『天皇の世紀』(大佛次郎著)の挿絵原画(昭和42年)として描いた明治時代の日本のすがたを中心に、大正時代の風俗を活写した《女の肖像》(大正元年頃)、《初夏の頃》(大正13年)、昭和大典の皇室儀礼を描いた下図(未発表)なども展示いたします。  なお、この度の改元を祝賀して、皇居宮殿正殿松の間のために蓬春が描いた杉戸《楓》下絵、ならびにその制作過程が窺われる素描など、皇室ゆかりの収蔵品もあわせてご覧ください。 

主な展示作品

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山口蓬春《初夏の頃(佐保村の夏)》
大正13年(1924)
山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《多摩陵》
昭和2年(1927)
一般財団法人野間文化財団蔵
〈前期のみ〉
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山口蓬春《十二ヶ月図「四月 舞楽」》
昭和初期
一般財団法人野間文化財団蔵
〈前期のみ〉
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山口蓬春《御堂供養》
大正9年(1920)頃
神奈川県立近代美術館蔵
〈前期のみ〉
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山口三郎(蓬春)《女の肖像》
大正元年(1912)頃
山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《木場》
大正14年(1925)
山口蓬春記念館蔵
〈後期のみ〉
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山口蓬春撮影
《洋装女性(モデル:妻春子)》昭和9年(1934)
山口蓬春記念館蔵
〈前期のみ〉
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山口蓬春
「ゴルフ 小下図」(部分)
昭和3年(1928)
山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春
《凌雲閣》(『天皇の世紀』装画)
昭和42年(1967)
神奈川県立近代美術館蔵
〈後期のみ〉
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山口蓬春
《楓図 下図》
昭和45年(1970)
山口蓬春記念館蔵
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後水尾天皇
《宸翰 嘉辰令月》
江戸時代、17世紀
山口蓬春記念館蔵
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入江相政
《一字書「遊」》
昭和30年(1955)代
山口蓬春記念館蔵