![flyer130531.jpg](/image/A4_omote_200124.png)
山口蓬春記念館 2019年度 新春収蔵品展
初春と蓬春 ―福を求め、描き、そして愛した吉祥の美―
2020年2月8日(土)~4月5日(日)
この展覧会は終了しました。
私たちは日々の暮らしの中で花鳥や草木の命を慈しみ、パワースポットでもある風光明媚な場所を訪ねては、その地にまつわる縁起に心惹かれます。また、ときにラッキーアイテムとして思わず手に取りたくなるような吉祥由来のデザインを身に着け、無病息災や良縁など、幸せや福を求めて祈りを捧げます。
日本画家・山口蓬春(1893-1971)はその生涯において、自らと周りの人々の「福」を求めて生きた画家です。若い頃も奈良や京都、熊野など霊験あらたかな地を巡り、その中の那智の滝を描くことで鮮烈な画壇デビューを果たしました。また、戦後移り住んだ葉山の邸宅では木彫の狛犬が玄関を護り、家屋の北東には枇杷の樹を植えて鬼門を封じていました。新アトリエが完成した際も、年を越してあえて新年の吉日から使い始めるという具合です。さらに、来客には吉祥文のあしらわれた貴重な器でおいしい料理を存分にふるまうなど、皆と幸せを分かち合いました。
令和初の新春を迎える本展では、山口蓬春が描いた「福」を求める日本画ならびに収集した吉祥の美術を通じて幸せを感じていただければと思います。
主な展示作品
植物や動物を慈しむ 寓意と吉祥 | ||
![]() 呂紀派《白鷺図》 中国・明時代 16世紀 [前期のみ] |
![]() 山口蓬春摸 文正筆《鳴鶴図》 大正7-12年(1918-23)頃 [後期のみ] |
![]() 山口蓬春《春野》 昭和6年(1931) [後期のみ] |
パワースポットを描く | |
![]() 山口蓬春《武陵桃源》 昭和2年(1927) |
![]() 「那智の滝を描く蓬春」写真、 大正15年(1926)夏 |
神仏に祈る | |||
![]() 木彫 《獅子狛犬》 鎌倉時代 13世紀前半 吉川霊華旧蔵 |
![]() 北沢楽天 「三熊野の那智の御山で 願が叶った山口蓬春氏」 大正15年(1926) |
![]() 山口蓬春《飛天》 昭和5-6年(1930-31)頃 |
![]() 《騎獅文殊尊像》 鎌倉時代 12-14世紀 [前期のみ] |
ラッキーアイテム | 縁起をかつぐ | |
![]() 《三彩樹下美人俑》 中国・唐時代 8世紀 |
![]() 《螺鈿牡丹唐草手箱》 朝鮮半島製 朝鮮時代 18世紀 |
![]() 重要文化財 伝・土佐光吉《十二ヶ月風俗図》 桃山時代 16世紀後半 [場面替えあり] |