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山口蓬春記念館 平成29年度 春季企画展
蓬春モダニズムとその展開-創造と変革-
2017年3月25日(土)~6月4日(日)

この展覧会は終了しました。

山口蓬春(1893-1971)は、東京美術学校日本画科を卒業後、伝統的な技法を基盤としつつ古今東西の芸術を吸収し、新しい日本画の創造に邁進していきます。

戦後の昭和22年(1947)、明るい陽光があふれる葉山の地に転居した蓬春の作風は、東洋画の素養を基に西欧美術のエスプリを多分に取り入れながら、明るく近代的な画風が顕著となります。それは「蓬春モダニズム」と称され、戦前から蓬春が取り組んできた新日本画創造の一つの成果と評されます。

昭和28年(1953)には親友・吉田五十八(1894-1974)設計で蓬春の人柄を表したような明るくモダンな画室も完成し、蓬春モダニズムが一つの到達点に達した充実した時代であったのです。 本展では「蓬春モダニズム」とされる作品群のうち、マティスをはじめフランス近代絵画の理知的な造形感覚が日本画の画材により結実し、精神性をも色濃く表した傑作《榻上の花》(昭和24年[ 1949])を展示いたします。

さらに「蓬春モダニズム」に続く昭和30年以降、対象に内在する美を追求した《まり藻と花》(昭和30年[1955])、花鳥画の伝統から脱却し近代的な感性と知性により生み出された《霜》(昭和35年[1960])、《飛鴨図》(昭和42年[1967]) など「清澄な美」に至る過程を辿ります。

本展では蓬春芸術の創造とたゆみなき変革をご覧いただきます。なお《霜》、《飛鴨図》は当館初公開となります。

主な展示作品

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山口蓬春《榻上の花》
昭和24年(1949)
東京国立近代美術館蔵[前期のみ]
山口蓬春《榻上の花》 昭和24年(1949) 東京国立近代美術館蔵[前期のみ]
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山口蓬春《霜》
昭和35年(1960)
個人蔵
山口蓬春《霜》 昭和35年(1960) 個人蔵
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山口蓬春《飛鴨図》
昭和42年(1967)
個人蔵
山口蓬春《飛鴨図》 昭和42年(1967) 個人蔵
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山口蓬春《山湖 小下図》
昭和22年(1947)
山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《山湖 小下図》 昭和22年(1947)  山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《計志》
昭和25年(1950)
山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《計志》 昭和25年(1950) 山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《画室にて》
制作年不詳
山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《画室にて》 制作年不詳 山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《望郷 小下絵》
昭和28年(1953)
山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《望郷 小下絵》 昭和28年(1953)  山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《まり藻と花》
昭和30年(1955)
山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《まり藻と花》 昭和30年(1955)  山口蓬春記念館蔵
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山口蓬春《白蓮木蓮》
昭和32年(1957)
山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《白蓮木蓮》 昭和32年(1957)  山口蓬春記念館蔵