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山口蓬春記念館 令和2年度 (公財)JR東海生涯学習財団設立30周年初冬特別展
秘蔵コレクションによる美の競演―山口蓬春と近代日本画の巨匠たち―
2020年11月28日(土)~2021年1月31日(日)

この展覧会は終了しました。

日本画家・山口蓬春(1893-1971)は、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科に入学するも、その後、日本画科に転科しました。そして常に伝統的な技法を基盤としつつも広く古今東西の芸術を吸収しながら新日本画の世界を切り拓きました。時代感覚を投影することで創り上げられたその独自の世界は「蓬春モダニズム」と形容され、日本美術展覧会(日展)を中心とする戦後の日本画壇に確かな足跡を残しました。

蓬春は、特定の画塾を作ることはありませんでしたが、その活躍を目の当たりにした若い画家たちは、次第に彼のもとに集まり、幅広い交友関係を築いていきました。そして新日本画創造という自らの画業にまい進しつつ、後進の画家たちに対しては惜しみない助言を与え、戦後の日本画壇を牽引していきました。その功績が認められた蓬春は、昭和25年(1950)に日本芸術院会員に任命され、昭和40年(1965)、ついに最高の栄誉となる文化勲章を受章しました。

昭和46年(1971)5月31日に蓬春が没した後、山口家より蓬春の作品をはじめ、所蔵の美術品の寄贈を受けた(公財)JR東海生涯学習財団は、平成3年(1991)10月15日、蓬春の偉業を永く後世に伝えることを目的として、山口蓬春記念館を開館しました。開館にあたり当財団では、蓬春の新日本画の精神に共鳴し、共に日本画壇を築き上げた親交のある画家たちに『蓬春先生の思い出』(平成3年〔1991〕)への寄稿及び作品の制作を依頼、多くの日本画家たちにご協力をいただきました。

本展では、蓬春の作品のほか、現在では秘蔵コレクションとなったそれら巨匠たちによる珠玉の作品と共に蓬春との深い絆を表す言葉を合わせて展観します。本年、財団設立30周年を迎え、来年には蓬春没後50年という大きな節目を控えた今、蓬春の新日本画創造へ取り組みとその画業が日本画壇に与えた影響を改めて捉え直します。

主な展示作品

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山口蓬春
《緑庭》
昭和2年(1927) 
山口蓬春記念館蔵
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片岡球子
《富士に献花》
平成2年(1990)頃
個人蔵
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奥田元宋
《妙義湖秋燿》
平成4年(1992)頃
個人蔵
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髙山辰雄
《里の道》
平成6年(1994)
個人蔵 
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加倉井和夫
《歓》
平成4年(1992)頃
個人蔵
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佐藤圀夫
《洋上の富士》
平成4年(1992)
個人蔵