山口蓬春記念館 平成27年度 初冬特別展
山口蓬春と昭和日本画壇の名匠たち
2015年10月24日(土)~12月23日(水・祝)
この展覧会は終了しました。
山口蓬春(1893-1971)は、西欧美術の感性をいち早く日本画に取り込み、「蓬春モダニズム」と称される作品を矢継ぎ早に発表するなど画壇に大きな旋風を巻き起こしました。
かれのもとには次第に若い画家たちが集まり交流を深めながら幅広いグループを形成していきます。蓬春は、画塾を作ることはありませんでしたが、これら後進の画家たちに対して強く熱い指導力を発揮しながら戦後の日本画壇をリードしていきました。そして、昭和25年(1950)に日本芸術院会員に任命され、昭和40年(1965)には文化勲章を受章しています。
昭和46年5月の没後、平成3年(1990)10月に、蓬春の偉業を永く後世に伝えることを目的としてJR東海生涯学習財団により山口蓬春記念館が開館しました。開館にあたり財団では、蓬春の新日本画の精神を受け継ぎ、共に昭和日本画壇を築き上げた親交ある画家たちに『蓬春先生の思い出』(平成3年〔1991〕)への寄稿および作品の制作を依頼しています。
本年、財団設立25周年を迎えるにあたり、これまでまったく公開されることがなかったこれらの作品とともに、蓬春と画家たちの深い絆を示す言葉をあわせて展示します。後に日本画壇に新たな方向性を示す原動力となった名匠たちの交流を読みとることで画壇における蓬春の足跡を辿りつつ、その作品の更なる魅力を探ります。
山口蓬春 《静物(遼三彩鉢と果物)》 昭和31年(1956) 山口蓬春記念館蔵 |
山口蓬春 《新冬》 昭和37年(1962) 山口蓬春記念館蔵 |
山口蓬春 《陽に展く》 昭和43年(1968) 宗教法人霊波之光蔵 |
東山魁夷 《庭の雪》 平成5年(1993) 個人蔵 |
奥田元宋 《妙義湖秋燿》 平成4年(1992)頃 個人蔵 |
加倉井和夫 《歓》 平成4年(1992)頃 個人蔵 |
片岡球子 《富士に献花》 平成2年(1990)頃 個人蔵 [11/26~12/23] |