山口蓬春記念館

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山口蓬春記念館 令和6年度 秋季特別展

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令和6年度 山口蓬春記念館 秋季特別展

魁夷と蓬春 美への眼差し
― 二人の日本画と珠玉のコレクション ―

令和6年(2024)9月28日(土)~11月24日(日)

近代日本画壇に大きな功績を残した日本画家・山口蓬春(1893-1971)と東山魁夷(1908-1999)。 蓬春は、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科から日本画科へ転科し、大正12年(1923)に卒業後、師・松岡映丘(1881-1938)率いる新興大和絵会に参加、伝統的な技法を基盤としつつ古今東西の芸術を吸収しながら、常に時代感覚を意識した独自の新日本画の世界を創り出しました。

一方、15歳年下の魁夷は、昭和8年(1933)に同校研究科を卒業後、日本画に洋画的写実を導入した結城素明(1875-1957)に師事、ドイツ留学や戦中戦後の苦難の時代を経て、風景の美しさに開眼します。幻想に富み、静謐で深い情感を湛えた画風は、多くの人々の、心の深奥に響き、魅了してきました。

魁夷と蓬春は、世代は異なりますが、共に日本画壇を牽引する画家として親交を深めていきます。また、二人は創作活動の傍ら、古今東西の美術にも魅了され、その審美眼によって蒐集された古美術品の数々は、その後、彼らの大いなる創作の源泉となりました。そして昭和55年(1980)、魁夷は蓬春から譲り受けた古墨「作霖雨(さくりんう)」を用いて唐招提寺の障壁画を完成させます。それは、蓬春の愛蔵した古墨が魁夷の技と感性によって芸術へと昇華され、未来に受け継がれた瞬間ともいえるでしょう。

本展では、二人が愛蔵した古美術品の数々と蓬春、魁夷の日本画を合わせて展観することで交錯する二人の眼差しとその先にある"美"の姿を探ります。

hoshun2409-01.png山口蓬春《山湖》昭和22年(1947)
松岡美術館蔵
img220927-01.jpg東山魁夷《「朝明けの潮」のための中下図1/6》
昭和43年(1968)東京国立近代美術館蔵
hoshun2409-04.png 美術品とともに 蓬春と魁夷
ガラスケースのなかにはコレクションの数々が並べられています。
本展の
みどころ
①蓬春と魁夷が蒐集した珠玉のコレクションを同時に公開!
愛蔵したコレクションを通じて二人の画家の美への眼差しを見比べてみてはいかがでしょうか。

<ローマ・ペルシャ>

img220927-01.jpg《三彩小鉢》
ペルシャ・ニシャプール(9-10世紀)
山口蓬春記念館蔵
img220927-01.jpg《緑耳付瓶》
ローマ(2-3世紀)
東山家蔵
img220927-01.jpg《エジプト緑釉唐草文大鉢》
エジプト(13世紀)
山口蓬春記念館蔵
img220927-01.jpg 《緑彩黒絵鳥文瓶》
ペルシャ・カーシャーン(13世紀頃)
東山家蔵

<中国>

img220927-01.jpg《漢瓦白馬俑》
唐時代(7-8世紀) 
山口蓬春記念館蔵
img220927-01.jpg《加彩馬頭》
漢時代(紀元前3-3世紀)
東山家蔵
img220927-01.jpg《白磁緑彩龍文鉢》(正徳官窯)
明時代 正徳年間(1506-1521)
山口蓬春記念館蔵
img220927-01.jpg 《青龍文中皿》(正徳官窯)
明時代(14-17世紀)
東山家蔵
img220927-01.jpg 《三彩樹下美人俑》
唐時代(8世紀)
山口蓬春記念館蔵
img220927-01.jpg 《加彩女子俑》
唐時代(7-8世紀)
山口蓬春記念館蔵
img220927-01.jpg 《官人立像》
漢時代(紀元前3-3世紀)
東山家蔵

<日本>

img220927-01.jpg俵屋宗達《伊勢物語色紙》
江戸時代初期(17世紀)
山口蓬春記念館蔵(益田孝旧蔵)
img220927-01.jpg伝俵屋宗達《伊勢物語図色紙》
江戸時代前期(17世紀)
東山家蔵(益田孝旧蔵)
本展の
みどころ
②知られざる?蓬春と魁夷の世代を超えた交流をご紹介!
古墨「作霖雨」をはじめ、作品や書簡、写真から親交の軌跡を辿ります。
img220927-01.jpg山口蓬春《望郷 小下絵》
昭和28年(1953)
東山魁夷旧蔵 山口蓬春記念館蔵

《望郷》(第9回日展出品)の小下絵として制作されましたが、その年、魁夷が同窓の建築家・吉村順三(1908-1997)設計の新居を建てた際に、蓬春がお祝いとして魁夷へ贈り、その後、東山家より当館へ寄贈されました。

本展の
みどころ
③当館ではめったに見られない?蓬春と魁夷渾身の大作を間近にご鑑賞いただけます!
「自然」をテーマに描いた二人の力作の競演をお楽しみください。
img220927-01.jpg 山口蓬春《秋》
昭和36年(1961)
東京国立近代美術館蔵
img220927-01.jpg 東山魁夷《黄耀》
昭和36年(1961)
東京国立近代美術館蔵
img220927-01.jpg 山口蓬春《濤》
昭和23年(1948)
東京国立近代美術館蔵
img220927-01.jpg 東山魁夷《「朝明けの潮」のためのスケッチ(16)》
昭和40-41年(1965-66)
東京国立近代美術館蔵

主な展示作品

○蓬春と魁夷の日本画
山口蓬春《山湖》昭和22年(1947)松岡美術館蔵
山口蓬春《濤》昭和23年(1948)東京国立近代美術館蔵
山口蓬春《望郷 小下絵》昭和28年(1953)東山魁夷旧蔵 山口蓬春記念館蔵
山口蓬春《秋》昭和36年(1961)東京国立近代美術館蔵
山口蓬春《楓の図 下図》昭和45年(1970)山口蓬春記念館蔵
東山魁夷《黄耀》昭和36年(1961)東京国立近代美術館蔵
東山魁夷《「朝明けの潮」のためのスケッチ(16)》昭和40-41年(1965-66)東京国立近代美術館蔵
東山魁夷《「朝明けの潮」のための中下図1/6》昭和43年(1968)東京国立近代美術館蔵

○蓬春と魁夷のコレクション
<ローマ・ペルシャ>
《三彩小鉢》ペルシャ・ニシャプール(9-10世紀)山口蓬春記念館蔵
《緑耳付瓶》ローマ(2-3世紀)東山家蔵
《エジプト緑釉唐草文大鉢》エジプト(13世紀)山口蓬春記念館蔵
《緑彩黒絵鳥文瓶》ペルシャ・カーシャーン(13世紀頃)東山家蔵
<中国>
《漢瓦白馬俑》唐時代(7-8世紀)山口蓬春記念館蔵
《加彩馬頭》漢時代(紀元前3-3世紀)東山家蔵
《白磁緑彩龍文鉢》(正徳官窯)明時代 正徳年間(1506-1521)山口蓬春記念館蔵
《青龍文中皿》(正徳官窯)明時代(14-17世紀)東山家蔵
<日本>
《三彩樹下美人俑》唐時代(8世紀)山口蓬春記念館蔵
《加彩女子俑》唐時代(7-8世紀)山口蓬春記念館蔵
《官人立像》漢時代(紀元前3-3世紀)東山家蔵
俵屋宗達《伊勢物語色紙》江戸時代初期(17世紀)山口蓬春記念館蔵(益田孝旧蔵)
伝俵屋宗達《伊勢物語図色紙》江戸時代前期(17世紀)東山家蔵(益田孝旧蔵)

展覧会のご利用案内

会期:
令和6年(2024)9月28日(土)~11月24日(日)
前期:9月28日(土)~10月27日(日)
後期:10月29日(火)~11月24日(日)

※会期中に一部展示替えを予定しております。
※展示作品は都合により一部変更することがあります。
※展覧会開催状況等が変更となる場合がございますので、詳しくは当館ホームページ等でご確認ください。
開館時間:
午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日:
休館日:毎週月曜日(10月14日、11月4日を除く)、10月15日(火)、11月5日(火)
入館料:
一般 600円 高校生以下は無料
団体割引 100円割引 20名以上の団体で一週間前までに予約した場合
障がい者割引 100円割引 同伴者1名を含む
連携館割引 100円割引 当日観覧券のみ
※連携館 葉山しおさい公園・博物館(大人券のみ)
    神奈川県立近代美術館 葉山(企画展の一般券・学生券のみ)
年間入館券 1,800円 ※当館展覧会を何度でもご覧いただけるお得な年間入館券1,800円
(発行月から翌年の同月末日まで有効)を発売中)
主催:
山口蓬春記念館・公益財団法人JR東海生涯学習財団
後援:
神奈川県教育委員会、葉山町教育委員会

展覧会チラシ

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関連イベントのご案内

展示解説

内 容  展示の見どころを学芸員が解説します。
日 時  第1・第4金曜日、第2・第3日曜日 13:30~(約30分)
定 員  先着10名
集 合  開始時間までに入館料をお支払いの上、受付前にご集合ください。

邸園ツアー

内 容  当時の旧山口蓬春邸や庭園、吉田五十八設計による画室などについて学芸員が
     詳しく解説しながらご案内します。普段と一味違う体験をお楽しみください。
日 時  11月3日(日・祝) ①11:00~12:00 ②13:30~14:30
参加費  無料(但し、当日の入館料は別途必要)
定 員  先着10名(整理券を配布します)
申 込  開始10分前までに入館料をお支払いの上、正門前にご集合ください。
     ※雨天の場合は、集合場所が変更になる場合があるので受付にてご確認ください。

第64回 葉山特別見学会

内 容  葉山町にある美術館・博物館を学芸員の解説付きで見学します。
日 時  10月10日(木) 9:30~12:00
場 所  葉山しおさい博物館・山口蓬春記念館
参加費  無料
定 員  30名(応募者多数の場合は抽選)
共 催  葉山町教育委員会
締 切  10月3日(木)
申 込  はがき又はFAXに住所、氏名(ふりがな)、年代、電話番号、イベント名を明記の上、お申込みください。

錦秋の呈茶会

内 容  旧山口邸の佇まいと共に抹茶と季節のお菓子をお楽しみください(学芸員の解説付、1席約20分)。
日 時  11月23日(土・祝)・24日(日)
     第1席10:30~、第2席11:30~、第3席13:30~、第4席14:30~
場 所  山口蓬春記念館「桔梗の間」
費 用  1席1,000円(当日の入館券は別途必要)
定 員  1席6名
協 力  葉山町茶道連盟
申 込  2日前までに電話で住所、氏名、電話番号、希望日、人数をご予約ください。

※イベント等は中止になる場合があります。最新情報は当館ホームページ・SNSをご覧いただくか、
 お電話にてお問合せください。