山口蓬春記念館 令和7年度 初冬特別展
会期:令和7年(2025)11月22日(土)~令和8年(2026)1月25日(日)
前期:11月22日(土)~12月27日(土)
後期:1月4日(日)~1月25日(日)
日本画家・山口蓬春(1893-1971)が、東京美術学校(現:東京藝術大学)日本画科を卒業したのは大正12年(1923)のことです。在学中、奈良京都へ行く機会のあった蓬春でしたが、歴史的背景をもつ同地の風物に心惹かれ、卒業制作では《洛南之巻六題》を描いています。その後も近畿地方などへ出向いて取材し、大正15年(1926)の第7回帝展では《三熊野の那智のやま山》が特選と帝国美術院賞を受賞、さらに皇室買い上げの栄誉に輝いています。また同年には生涯の伴侶となる春子夫人とも結婚、順風満帆に昭和という新時代を迎えています。昭和6年(1931)には朝鮮を訪れたほか、台湾や中国など外地へも足を運ぶ機会があり、現地を取材し作品を制作しました。
大正から昭和初期の日本は旅行の大衆化が急速に進んだ時期でもあり、国際的にも海外旅行がブームとなりました。鉄道省も昭和5年(1930)に国際観光局を創設、国際親善や観光産業の振興のため外国人観光客誘致を積極的に行っています。同局の海外向けのポスターや絵葉書などの宣伝印刷物には当時活躍していた画家などが描いた日本の風光明媚な観光地が用いられ、多くの日本画家がかかわり蓬春もその一人でした。
大正15年(1926)12月、葉山御用邸にて大正天皇は崩御され昭和天皇が即位されました。葉山は昭和発祥の地ともいえます。蓬春は昭和22年(1947)から葉山に移り住み、明るく温暖な葉山の地をこよなく愛しました。令和8年(2026)は昭和が始まってからちょうど100年にあたる節目の年でもあります。本展では、旅という視点で大正から昭和にかけての蓬春の画業をあらためて振り返るものです。
山口蓬春《雨霽(伏見)》
山口蓬春《晩秋(深草)》
山口蓬春「京都行幸」《昭和御大典絵巻》より
児玉希望《三保の松原》『関西行幸之御蹟』(上)より
堂本印象《神路山》『関西行幸之御蹟』(下)より
山口蓬春《波野 下図》
山口蓬春《十和田の驟雨》絵葉書
山口蓬春《市場》
山口蓬春《南嶋薄暮》
山口蓬春《九龍碼頭 写生》
山口蓬春《海水浴》挿絵原画
山口蓬春《苔寺 枯山水岩組 写生》
山口蓬春《葉山一色の磯》挿絵原画
山口蓬春《三熊野の那智の御山 下図》
北沢楽天「愛読諸君...」『時事漫画』390号
北沢楽天《ヴェスヴオ火山》| 一般 | 600円 | 高校生以下は無料 |
| 団体割引 | 100円割引 | 20名以上の団体で一週間前までに予約した場合 |
| 障がい者割引 | 100円割引 | 同伴者1名を含む |
| 連携館割引 | 100円割引 | 当日観覧券のみ ※連携館 葉山しおさい公園・博物館(大人券のみ) 神奈川県立近代美術館 葉山(企画展の一般券・学生券のみ) |
| 年間入館券 | 1,800円 | ※当館展覧会を何度でもご覧いただけるお得な年間入館券1,800円 (発行月から翌年の同月末日まで有効)を発売中) |
内 容 展示の見どころを学芸員が解説します。
日 時 11月29日(土)、12月11日(木)・27日(土)、1月10日(土)・17日(土)
13:30~(約30分)
定 員 10名(先着順)
集 合 開始時間までに入館手続きをお済ませの上、受付付近にご集合ください。
内 容 日本画家同士、親交があった山口蓬春と鏑木清方。葉山と鎌倉にある記念美術館が企画を
連携開催いたします。
期 間 令和7年(2025)12月5日(金)~令和8年(2026)1月25日(日)
内 容 期間中、連携チラシの提示により1枚で1名様まで入館料割引いたします。
内 容 蓬春が暮らした主屋や庭園、吉田五十八設計による画室などについて学芸員が解説しながらご案内します。
普段と一味違う体験をお楽しみください。
日 時 12月6日(土) ①11:00~12:00 ②13:30~14:30
参加費 無料(但し、当日の入館料は別途必要)
定 員 10名(先着順)
申 込 開始10分前までに入館料をお支払いの上、正門前にご集合ください。
※雨天の場合は、集合場所が変更になる場合があるので受付にてご確認ください。
内 容 葉山町にある葉山しおさい博物館・神奈川県立近代美術館 葉山・山口蓬春記念館を学芸員の
解説付きで見学します。
日 時 12月18日(木) 9:30~14:30
参加費 無料
定 員 30名(応募者多数の場合は抽選)
共 催 葉山町教育委員会
締 切 12月9日(火)
申 込 はがき又はFAXに住所、氏名、年代、電話番号、イベント名を明記の上、当館までお申込みください。
内 容 神奈川県立逗子葉山高校茶道部の生徒の皆様によるお点前を旧山口邸の佇まいとともに
お楽しみください。(1席約20分)
日 時 12月21日(日)
第1席10:30~、第2席11:30~、第3席13:00~、第4席14:00~、第5席15:00~
場 所 山口蓬春記念館「桔梗の間」
費 用 1席600円(当日の入館券は別途必要)
定 員 1席8名
申 込 2日前までにお電話で氏名、人数、参加希望の席、ご連絡先をご予約ください。
インターネットからもお申込みいただけます。(募集開始日:11月1日)
※イベント等は中止になることがあります。最新情報は当館ホームページ・SNSをご覧いただくか、お電話にてお問合せください。
内 容 北沢楽天と山口蓬春、光園(山口春子)の画業について
日 時 令和8年(2026)1月18日(日) 14:00~15:00
講 師 石田留美子(さいたま市立漫画会館 学芸員)
参加費 無料(当日の入館券は別途必要)
定 員 20名(先着順)
申 込 入館料をお支払いの上、別館多目的室にご集合ください。
日 時 令和8年(2026)1月24日(土) 13:00 ~ 16:00
内 容 日本画で使用する岩絵具、膠を使って絵を描きます。
※高校生以上の方が対象
場 所 山口蓬春記念館 別館多目的室
参加費 500円
定 員 10名(先着順)
締 切 1月16日(金)
申 込 インターネットからのお申込みとなります。(募集開始日:12月1日)
※イベント等は中止になることがあります。最新情報は当館ホームページ・SNSをご覧いただくか、お電話にてお問合せください。